2015年07月13日

種牡馬キングズベスト

当記事の内容は個人の主観及び希望的観測が大いに含まれています。
もしその通りにならなかったとしても責任は取れませんのであしからず。


ダービー馬エイシンフラッシュや凱旋門賞馬ワークフォースの父として知られるキングズベスト。
種牡馬として本邦に輸入され、ダーレー・ジャパン・ファームにて繋養されている。
2014年に初年度産駒が誕生し、現1歳世代がファーストクロップとなる。

一口クラブの募集馬リストが徐々に発表される時期になりましたね。
めぼしい募集馬のプロフィールに目を通すのがここ数年のライフワークですが、リストの中にキングズベストやその息子ワークフォースの名前をちらほらと見かけます。
日本での適性はどうか?産駒は活躍するのか?
社台スタリオンステーション繋養ではないので輸入種牡馬としての注目度はそれほど高くないですが、個人的にはかなり期待しています。

・牡馬狙いが成立しやすい
これまでに持ち込み及び外国産馬として日本へやってきたキングズベストの産駒は16頭います。
前述のエイシンフラッシュやダイヤモンドS勝ちのコスモメドウなどの活躍馬がおり、未デビューの1頭を除き、15頭がデビューし勝ちあがりは5頭。
一見あまり高い勝ちあがり率ではありませんが、牡馬・せん馬に限定すると5/10の高確率。牝馬は一頭も勝っていません。
勝ちあがった5頭の戦績を見ると出走したレースの平均距離は2108m(障害除く)と、かなり長めに出ています。
距離が延びれば延びるほど牡馬が優勢ということもあり、長い距離に適性のあるキングズベスト産駒は牡馬の活躍馬が多いのでしょう。
また、勝ち上がった5頭のうち4頭が4勝以上の活躍を見せている点も見逃せません。
持ち込み・外国産として輸入されているという事は一定以上の期待を受けていることになりますが、その期待に応えているといえるでしょう。

参考までに、Kingmanbo系つながりでキングズベストとキングカメハメハの牡馬の成績を比べてみました。
hikaku.png
キングカメハメハ産駒の勝ちあがり率は流石の一言に尽きますが、キングズベストもなかなかのものです。

・サンデーサイレンス牝馬との相性
豊富なスタミナを伝えるキングズベストの血を日本の高速馬場に適応させるには、スピードの補給が至上命題といえます。
Nasrullah、Royal Chargerあたりの血を積極的に取り入れていきたいところで、サンデーサイレンスは相性が良いでしょう。
キングズベスト×サンデーサイレンス牝馬の組み合わせは5代内にクロスを持たないため、母系の奥に強いクロスを持つ繁殖牝馬がベストと言えます。
瞬発力は十分に足りているので、HyperionやRibotなどのスタミナ血脈を注入するのも手です。
Sadler's Wellsを持ってきてKingmamboが母父に持つNureyevとの相似クロスを作る手もありますが、この場合母系の残りの部分から強烈なスピードを供給する必要があり打率は低いでしょう。

最後に、キングズベストとワークフォースの比較ですが、私はNureyef≒Sadler's Wellsの相似クロスがない分父のキングズベストの直仔の方が日本適性が高いと見ています。

また何かあれば別エントリを立ち上げるかたちで取り上げたいと思います。
posted by Lion at 23:59 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月01日

リアルスティールの話(3)

リアルスティールのダービーが終わった。

最初は、観に行くつもりはなかった。
暑いし、人が多くてロクに見えないだろうし、何よりおそらく負けるであろう現場に居合わせたくなかった。
朝、友人に「今日行かないと一生ダービーに行く気がしないから、一緒に行かないか」そう誘われた。
少し悩んだが、彼から誘ってくることはとても珍しい。
ならば、と、心を切り替えて電車に乗った。

競馬場について最初に目に飛び込んだのは、内田騎手の勝つシーンだった。
「ああ、あと10分早くついていれば単勝が取れたなぁ」と内心思った。
今日は内田騎手の馬券ばかり買おうと決めていたからだ。
内田騎手はダービーに騎乗馬がいなかったので、それ以外のレースで彼の馬券を買った。
その結果、ダービー前に5000円ほど儲かった。

その5000円をそのまま、ダービーのリアルスティールの単勝へ転がした。
「応援馬券の額と気持ちの強さは比例しない」という言葉をしばしば聞く。
僕は、この時その言葉を思い出して半分嘘だと思った。半分本当だとも思った。
50000円ぐらい買って死ぬ気で応援しようかという考えが脳裏をよぎった。
結局、レース結果に対する確信めいた予想があってできなかった。それがぼくのダービーに対する結論だった。

いよいよ本馬場入場だ。
返し馬のあと福永騎手は、リアルスティールをドゥラメンテの後ろで歩かせていた。
「ドゥラメンテの後ろで競馬をするつもりじゃないか」そう友人に言った。
「大いにあり得るんじゃないか」と友人。
「いや、それは、さすがに…」言葉では否定したものの、きっとそうだと思った。
皐月賞の結果を鑑みるにドゥラメンテの後ろで競馬をした場合、勝ち目はほぼ無い。
どうか自分の予感は外れてくれないか。

発走の時間だ。
ファンファーレが鳴り、11万人の観衆のテンションは最高潮に達した。
全馬ゲートに収まり、一斉にスタートした。

予想が的中することで嬉しくない競馬もあるもんだなと、そう思った。
福永騎手はドゥラメンテの後ろから競馬をした。
お世辞にも、力を出し切ったとは言いがたい内容で、4着に敗れた。
いっぽうドゥラメンテはそのポテンシャルをフルに発揮し、ダービー史上最速のタイムで二冠目を手中に収めた。
ドゥラメンテが勝ち、感極まる友人に握手を求め、心から祝福した。

その後また内田騎手の馬券を買ったが当たらず、友人とともに競馬場をあとにした。
帰りの電車と、降りたあとの喫茶店で彼と競馬の話をたくさんした。
僕なんかの話でも真剣に聞いてくれるいい友人だ。
また会おうと別れ、家へと帰った。

夜もふけて寝ようとしたが、寝付けなかった。
コンビニへ行き、ロクに飲めやしない酒を買った。
勢いで飲み干し、ベッドに横になった。

悔しいだとか悔しくないだとか、もちろんある。
ただ、今の気持ちに一番近そうな言葉は「嬉しくない」だ。
嬉しいの対義語。すごく、嬉しくない。

好きな女の子を、すごくいい男に取られた時のよう。
祝福する気持ちに嘘偽りはないが、決して嬉しくはない。
そんなダービーだった。

こんな気分でも、競馬をやめようとは微塵も思わないのはなぜだろう。
来週からはもう新馬戦が始まる。来年のダービーに向けての戦いの幕開けだ。

posted by Lion at 06:05 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月31日

リアルスティールの話(2)

ついに、リアルスティールにとって最初で最後の日本ダービーの日がやってきた。

前回記事を書いた後、なかなかその(2)を書くつもりにはなれなかった。

スプリングステークス、皐月賞の負けが全く悔しくないといえば嘘になるが、同厩の先輩ダービー馬ディープブリランテも、スプリングステークスと皐月賞では負けている。
そのせいか、特別強い感情は湧いてこなかった。

が、しかし。
いざダービーを目前にすると、無視できない心境の変化があった。

つい先ほどまで、ダービーは買わずに見ようと思っていた。
金を賭けると、期待してしまう。
期待が大きければ大きいほど、裏切られたショックは大きい。
心に保険をかけた状態でないと、この先待ち構える結果を受け止められない、そんな予感がした。

ダービーで福永騎手の単勝を買うのは、自分の経験則に照らし合わせて考えると愚かな行為だ。
それでも、もう一度騙されてみようと思い始めている。
これは自分のポリシーに反する賭け方だし、祐一とリアルスティールが勝つところを見たいという「願望」が大いに含まれている。

そうつぶやいたとき、ひとから、ダービーは「それ」でいいんだ、という言葉をもらった。

心に保険をかけ、斜に構えて見たダービーにどれほどの価値があるのだろう。
正面から向き合って、陣営を、リアルスティールを、応援しよう。

勝っても負けても後悔のないレースをして欲しい、今はそれだけだ。
祐一、たのむ。
posted by Lion at 03:36 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする