2015年10月13日

ウチパクスペシャルとは

ブログ読者の皆さん、ご無沙汰しております。

突然ですが、「ウチパクスペシャル(勝手に命名)」についてご存知ですか?

簡単に説明すると、
・内田博幸騎手が
・過去に行き足があまりつかず微妙にポジションが取れなかった差し馬を
・いきなり無理やり先行させて、叩き合いに持ち込んでそのまま押し切る


戦法のことです。

今年で言えば5月30日の薫風Sなどが典型でしょうか。
著作権の関係で動画を貼れないので、一度JRA公式ページから動画を見てみてください。
過去4走後方から追い込む競馬をしていたシンキングマシーンを、
テン乗りで突然先行させ12番人気ながら見事勝利させています。

今年の内田博幸騎手は1〜3月の不調もあり、
全体成績は640戦して55-57-58-470(勝率8.6%、連対率17.5%、複勝率26.6%)【単回68 複回75】
と、およそ控除率以下の数値です。

ですが、逃げ先行馬に限定すると状況が一変します。

◆脚質上り別集計
集計期間:2015. 1. 4 〜 2015.10. 4
全体
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脚質上り 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
-----------------------------------------------------------------------------
平地・逃げ 447- 324- 249- 1651/ 2671 16.7% 28.9% 38.2% 173 139
平地・先行 1156- 1144- 994- 5600/ 8894 13.0% 25.9% 37.0% 122 121
平地・中団 709- 805- 945-11318/13777 5.1% 11.0% 17.8% 60 64
平地・後方 181- 227- 317-10578/11303 1.6% 3.6% 6.4% 23 28
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内田博幸騎手
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脚質上り 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
-------------------------------------------------------------------
平地・逃げ 14- 9- 5- 22/ 50 28.0% 46.0% 56.0% 321 152
平地・先行 28- 32- 27- 97/184 15.2% 32.6% 47.3% 96 113
平地・中団 11- 10- 22-188/231 4.8% 9.1% 18.6% 37 65
平地・後方 1- 5- 4-158/168 0.6% 3.6% 6.0% 4 22
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全体より優秀な部分を赤字、全体以下の成績の部分を青字にしています。

前に行く時は買い、差し追い込みの時は消し。
これは馬券の鉄則ですが内田騎手の場合は特に顕著と言えるでしょう。


ここからは私見丸出しになるので参考程度にとどめて頂きたいのですが、
・内田騎手はポジション取りの意識が高く先行を強気に試みる
・良い意味で諦めが悪く、先行争いが激しくても譲らない
・馬を真っ直ぐ走らせる事、バテかかった馬を保たせる技術に優れていて一旦先頭に立つとしぶとい

といった印象があります。

今関東所属で最も人気馬に騎乗しているのは戸崎騎手ですが、
内田騎手と戸崎騎手は同じ騎乗依頼仲介者(エージェント)です。
エージェントが人気馬を戸崎騎手に回してて、そのぶん割を食っている可能性があります。
弱い馬で差し追い込みの競馬をして勝つのは難しいですから、逃げ先行に活路を見出したいといったところでしょう。
内田騎手の積極策は、馬券を買う身としてはとてもありがたい事ですね。


コースでいうと、東京ダート1400mが一番のオススメです。
今年の成績は以下のとおり。
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コース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値 単適回値 平均着 平人気
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東京・ダ1400 7- 3- 9-16/35 20.0% 28.6% 54.3% 193 186 167.7 5.8着 6.0人
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・スタートからゴールまで芝を一切走らないこと(芝でダッシュがつかない馬の不利がなくなる)
・コースが広い為騎手の意識が後ろに向きやすく、前にいる優位性が大きいこと

などが好走の要因だと私は考えています。
東京開催はまだまだ続きますから、ダート1400mではウチパクスペシャルに注目してみてください。

以上、ご拝読いただきありがとうございました。
posted by Lion at 02:44 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月13日

種牡馬キングズベスト

当記事の内容は個人の主観及び希望的観測が大いに含まれています。
もしその通りにならなかったとしても責任は取れませんのであしからず。


ダービー馬エイシンフラッシュや凱旋門賞馬ワークフォースの父として知られるキングズベスト。
種牡馬として本邦に輸入され、ダーレー・ジャパン・ファームにて繋養されている。
2014年に初年度産駒が誕生し、現1歳世代がファーストクロップとなる。

一口クラブの募集馬リストが徐々に発表される時期になりましたね。
めぼしい募集馬のプロフィールに目を通すのがここ数年のライフワークですが、リストの中にキングズベストやその息子ワークフォースの名前をちらほらと見かけます。
日本での適性はどうか?産駒は活躍するのか?
社台スタリオンステーション繋養ではないので輸入種牡馬としての注目度はそれほど高くないですが、個人的にはかなり期待しています。

・牡馬狙いが成立しやすい
これまでに持ち込み及び外国産馬として日本へやってきたキングズベストの産駒は16頭います。
前述のエイシンフラッシュやダイヤモンドS勝ちのコスモメドウなどの活躍馬がおり、未デビューの1頭を除き、15頭がデビューし勝ちあがりは5頭。
一見あまり高い勝ちあがり率ではありませんが、牡馬・せん馬に限定すると5/10の高確率。牝馬は一頭も勝っていません。
勝ちあがった5頭の戦績を見ると出走したレースの平均距離は2108m(障害除く)と、かなり長めに出ています。
距離が延びれば延びるほど牡馬が優勢ということもあり、長い距離に適性のあるキングズベスト産駒は牡馬の活躍馬が多いのでしょう。
また、勝ち上がった5頭のうち4頭が4勝以上の活躍を見せている点も見逃せません。
持ち込み・外国産として輸入されているという事は一定以上の期待を受けていることになりますが、その期待に応えているといえるでしょう。

参考までに、Kingmanbo系つながりでキングズベストとキングカメハメハの牡馬の成績を比べてみました。
hikaku.png
キングカメハメハ産駒の勝ちあがり率は流石の一言に尽きますが、キングズベストもなかなかのものです。

・サンデーサイレンス牝馬との相性
豊富なスタミナを伝えるキングズベストの血を日本の高速馬場に適応させるには、スピードの補給が至上命題といえます。
Nasrullah、Royal Chargerあたりの血を積極的に取り入れていきたいところで、サンデーサイレンスは相性が良いでしょう。
キングズベスト×サンデーサイレンス牝馬の組み合わせは5代内にクロスを持たないため、母系の奥に強いクロスを持つ繁殖牝馬がベストと言えます。
瞬発力は十分に足りているので、HyperionやRibotなどのスタミナ血脈を注入するのも手です。
Sadler's Wellsを持ってきてKingmamboが母父に持つNureyevとの相似クロスを作る手もありますが、この場合母系の残りの部分から強烈なスピードを供給する必要があり打率は低いでしょう。

最後に、キングズベストとワークフォースの比較ですが、私はNureyef≒Sadler's Wellsの相似クロスがない分父のキングズベストの直仔の方が日本適性が高いと見ています。

また何かあれば別エントリを立ち上げるかたちで取り上げたいと思います。
posted by Lion at 23:59 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月01日

リアルスティールの話(3)

リアルスティールのダービーが終わった。

最初は、観に行くつもりはなかった。
暑いし、人が多くてロクに見えないだろうし、何よりおそらく負けるであろう現場に居合わせたくなかった。
朝、友人に「今日行かないと一生ダービーに行く気がしないから、一緒に行かないか」そう誘われた。
少し悩んだが、彼から誘ってくることはとても珍しい。
ならば、と、心を切り替えて電車に乗った。

競馬場について最初に目に飛び込んだのは、内田騎手の勝つシーンだった。
「ああ、あと10分早くついていれば単勝が取れたなぁ」と内心思った。
今日は内田騎手の馬券ばかり買おうと決めていたからだ。
内田騎手はダービーに騎乗馬がいなかったので、それ以外のレースで彼の馬券を買った。
その結果、ダービー前に5000円ほど儲かった。

その5000円をそのまま、ダービーのリアルスティールの単勝へ転がした。
「応援馬券の額と気持ちの強さは比例しない」という言葉をしばしば聞く。
僕は、この時その言葉を思い出して半分嘘だと思った。半分本当だとも思った。
50000円ぐらい買って死ぬ気で応援しようかという考えが脳裏をよぎった。
結局、レース結果に対する確信めいた予想があってできなかった。それがぼくのダービーに対する結論だった。

いよいよ本馬場入場だ。
返し馬のあと福永騎手は、リアルスティールをドゥラメンテの後ろで歩かせていた。
「ドゥラメンテの後ろで競馬をするつもりじゃないか」そう友人に言った。
「大いにあり得るんじゃないか」と友人。
「いや、それは、さすがに…」言葉では否定したものの、きっとそうだと思った。
皐月賞の結果を鑑みるにドゥラメンテの後ろで競馬をした場合、勝ち目はほぼ無い。
どうか自分の予感は外れてくれないか。

発走の時間だ。
ファンファーレが鳴り、11万人の観衆のテンションは最高潮に達した。
全馬ゲートに収まり、一斉にスタートした。

予想が的中することで嬉しくない競馬もあるもんだなと、そう思った。
福永騎手はドゥラメンテの後ろから競馬をした。
お世辞にも、力を出し切ったとは言いがたい内容で、4着に敗れた。
いっぽうドゥラメンテはそのポテンシャルをフルに発揮し、ダービー史上最速のタイムで二冠目を手中に収めた。
ドゥラメンテが勝ち、感極まる友人に握手を求め、心から祝福した。

その後また内田騎手の馬券を買ったが当たらず、友人とともに競馬場をあとにした。
帰りの電車と、降りたあとの喫茶店で彼と競馬の話をたくさんした。
僕なんかの話でも真剣に聞いてくれるいい友人だ。
また会おうと別れ、家へと帰った。

夜もふけて寝ようとしたが、寝付けなかった。
コンビニへ行き、ロクに飲めやしない酒を買った。
勢いで飲み干し、ベッドに横になった。

悔しいだとか悔しくないだとか、もちろんある。
ただ、今の気持ちに一番近そうな言葉は「嬉しくない」だ。
嬉しいの対義語。すごく、嬉しくない。

好きな女の子を、すごくいい男に取られた時のよう。
祝福する気持ちに嘘偽りはないが、決して嬉しくはない。
そんなダービーだった。

こんな気分でも、競馬をやめようとは微塵も思わないのはなぜだろう。
来週からはもう新馬戦が始まる。来年のダービーに向けての戦いの幕開けだ。

posted by Lion at 06:05 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする